電線被覆材リサイクル技術開発の現状と課題

摘要

電線総合技術センターでは設立（平成3年）当初より、循環型経済システムの構築に貢献すべく、電線·ケーブル被覆材のリサイクル技術につき、幅広く調査·研究開発を行ってきた。平成13年度下期から平成14年度下期にかけ、（社）日本電線工業会の電線エコロジー推進委員会からの依頼を受け、廃電線被覆材の選別·分別技術の調査研究を実施した。また、平成14年度には経済産業省の委託事業である「廃電線リサイクル処理の副産物として発生する被覆材廃棄物のモデル循環システムの調査研究」にて、電線リサイクル処理事業者の実態調査を行うとともに、電線被覆材リサイクルに関わる課題を整理し、マテリアルリサイクルを念頭においた最適な事業形態の検討を行なった。本報は、この委託事業で行なった実態調査結果の紹介とリサイクル技術開発の現状と課題につき報告する。