ＧＡを用いた車列マッチングによる旅行時間計測～レーベンシュタイン距離を用いた車列評価手法の検討

摘要

旅行時間情報は、道路交通利用者が効率的な旅行を行うのに役立ち、交通管理の面では車両を渋滞から回避させることで交通の円滑化が期待できるなど非常に重要な交通情報の一つである。本研究は、超音波式車両感知器の設置された区間を対象とし、同装置により得られる車両の外形（車高値）データを用い、出発地点（上流地点）と目的地点（下流地点）とを通過した車両のマッチングによる旅行時間計測手法について検討している。しかし車高値データのみを用いたマッチングでは、外形の類似した車両が多く存在することからその精度に課題があった。そこで、車両1台対1台ではなく数台の車両ごとの車列マッチングを考え、さらに処理を高速化にGAを適用した手法を先に提案した。本報告では、編集距離の概念であるレーベンシュタイン距離により車両の入替·流入·流出を表現し、車列評価関数に導入することで車列マッチングの精度向上を図った。