実機モータコイルにおける繰り返しインパルス電圧下の部分放電開始電圧の気圧特性

摘要

高い省エネ効果が期待されることから，インバータ駆動モータシステムは様々な分野に適用されている。しかし，インバータサージと呼ばれる繰り返しインパルス電圧により，部分放電によるモータコイル巻線の絶縁破壊事故を引き起こす可能性が指摘されている。そのような背景の下，インバータ駆動乱巻きモータの絶縁性能試験に関するIEC 国際規格（IEC60034-18-41）が2014年3月に発行された。また，電気学会「インバータ駆動モータコイルの絶縁評価法」調査専門委員会では，IEC60034-18-41規格に基づいた絶縁評価法を実機モータに適用する共通試験を実施している。その共通試験では実機モータコイルを用いて，インバータサージを模擬した繰り返しインパルス電圧下の部分放電開始電圧（Repetitive Partial Discharge Inception Voltage：RPDIV）の測定を実施している。