予防安全効果予測シミュレータ（ASSESS）による夜間歩行者事故低減のためのAdaptive Driving Beamの有効性評価（第2報）－ADBによる歩行者事故低減の推定

摘要

現在，著者らは予防安全支援システムの効果評価を可能とするシミュレーションプログラム（A Survey Simulator to Evaluate Safety, Systems, ASSESS）の開発を進めてきているところである．このASSESSでは支援システムの機能を組み込むことによって，支援システム導入時の事故低減効果について予測できることをねらっている．ここで，夜間における歩行者事故を低減させる目的で走行ビーム（ハイビーム）の配光を先行車，対向車の存在にあわせて可変とする先進型可変配光走行ビーム（Adaptive Driving Beam, ADB）が開発されてきている．今回，ADBの機能をプログラムに組み込hで評価を行うこととし，第1報において，種々のパラメータの設定や基本的な効果評価結果について説明した．この第2報においては，前照灯の配光パターンをすれ違いビーム（ロービーム），ADB，ハイビームの3種類として，実際の交通状況を想定したときのADBによる事故低減効果について説明する．