仮想協業クラウドにおける国際標準による技術検討ベースモデル: MBDによる協業のためのベースプラントモデル

摘要

今後のデジタル化の流れに対応した，モデルデータの互換を担保する国際標準準拠のＨＤＬによるモデル開発·流通を委員会では推進している．参加企業の増加に伴いモデルも増加し，内容も充実してきている．また新たにクラウド環境の導入により，これまで個社では困難だった（例えば材料メーカが車両モデルで車両性能への材料検討など）それぞれの得意とする部分をモデル化·結合により異業種間の新たな知見の共有が可能になって来ている事を実感できる．本稿では紙面の都合で内容をシステムとして連携に寄与が大きいと考えられる，車両とエンジン２つに絞って記載したが，実用レベルの議論が可能なものと確信している．本文で紹介したようにIEC61691-6, VHDL-AMS は国際標準である事から互換性に優れ，併せてツール間共通の暗号化サポートしていることから，協調基盤でのオープン戦略とノウハウを担保したクローズ戦略に対応できるものとなっており今後の普及が期待される．委員会では広く参加者を歓迎しているのでクラウド環境での試行に興味のある方は参加されたい．