三元触媒の貴金属担持量が排気ガス浄化性能と凝集度合いに及ぼす影響

摘要

エンジンの開発において，排出ガス中の有害成分除去は，熱効率向上と同じく極めて重要な課題である．本稿では，ガソリンエンジンの三元触媒に担持されているPd，Rh，Ptの熱劣化特性を詳細に調査した．実使用環境下を模擬した実験と解析から，Pd，Rh，Ptは，担持量を増大するほど，熱耐久後の貴金属粒子の凝集が進行することと，Rhの凝集はPdやPtよりも軽微で，触媒に存在する粒子の表面原子数が多いことが，担持量当りの排出ガス浄化性能が高い主要因であることを明らかにした．