SKYNET観測網を活用したグローバルスペクトルデータ整備の検討～SMARTSとSBDARTの推定スペクトルデータの精度検証

摘要

単接合による各種太陽電池の変換効率は，理論効率に近づきつつある．今後，より高効率化を進めるためには異なるバンドギャップを持つ複数の材料を組み合わせた多接合化が考えられる．特に集光型や宇宙用に利用されているIII-V族の多接合太陽電池は，3接合で世界最高効率44.4%が報告されたのは記憶に新しい．このように多接合化が進むと各要素セルの電流バランスが重要となり，電流が最も小さい要素セルに制限される律速が生じるため太陽電池に入射する日射スペクトル分布が今まで以上に重要となる．本研究では，試験的取り組みとして，SKYNETのSky-radiometerデータより放射伝達モデルによりスペクトルデータを推定する技術を検証する．