画像情報に基づく小型UW（Unmanned Aerial Vehicle）を用いた円軌道飛行制御技術についての研究

摘要

近年，ドローンとよばれる小型UAV（Unmanned Aerial Vehicle）の高性能化や一般化が進hでおり，新たな利用方法が考えられている．小型UAVにはカメラが搭載され、静止画や動画を撮影することなどが可能である．空中撮影を用いた測量や農業の高齢化，労働力不足から生じる様々な課題の一つである農薬散布など，様々な分野で利用されている．また近年増加しつつある大規模自然災害時にUAVを用いて空中から災害の規模の全体を俯瞰しながら状況把握することや、人の立ち入る事のできない危険な地域を広範囲かつ具体的に状況把握することなどの被害状況把握のための情報収集装置としての利用機会も多くなってきている．一方，従来のドローンを用いた制御に関する研究としては，文献2ではビジュアルサーボを用いた高度制御への応用事例が報告されている．そこで我々は大規模自然災害時に被災した建造物の被害状況を明らかにすることを想定し，その建造物の周囲から全方位的に建造物を撮影することにより3次元的データを得ることを最終目的として研究に取り組hだ本論では画像情報と加速度·ジャイロセンサーを用いた2種類の飛行制御について検討し，機体を常に対象物に向け，かつ対象物を円の中心とする円軌道を飛行する手法を考案し，研究室内での実証実験を行う．この2種類の飛行制御の性能を把握し，機能の検証を行うことが目的である．