VC相界面析出による高強度·傾斜機能付与のための制御鍛造技術の開発－第3報 3次元形状部品への適用

摘要

自動車等に用いられる鍛造部品においては小型·軽量化のために高強度化が進められる一方で，機械加工コスト低減のために被削性が要求されている．筆者らは同一部材内で強度が要求される部位での高強度化と機械加工部位での軟質化を両立させるべく，V（バナジウム）添加鋼の析出制御を活用した制御鍛造用鋼およびプロセスの開発に取り組hでいる．これまでに，フランジと軸部からなる軸対称形状の模擬部品を対象に，VC相界面析出を活用した高強度·傾斜機能付与のための制御鍛造プロセスを適用した結果，0.2％耐力1000MPa以上となる高強度部と800MPa以下の軟質部を同一部材内で実現している．本報では，3次元複雑形状を対象に，本技術の適用可能性を検証した．