いぶし瓦製造法を用いたピラミッド型電磁波吸収体の作製とその特性（2）

摘要

電磁環境対策のための電磁波吸収体には、高吸収量、広帯域特性が要求され、一般的にはピラミッド形状の吸収体が用いられる。さらにこれらの吸収体には、使用条件·環境によっては、耐候性、耐電力特性も要求されるため、種々材料の工夫がなされている。瓦製造法の手法であるいぶし技術を用いて、瓦粘土ピラミッド成型体の表面に導電性カーボン膜を形成し、ピラミッド型電磁波吸収体を試作できることについてはこれまでに報告した。しかし、その吸収特性はかならずしも十分なものではなかった。そこで、導電性カーボン膜の作製条件を検討することで表面抵抗値を制御し、ピラミッド型電磁波吸収体の特性を改善することに成功したので、その結果を報告する。