妊婦超音波検査支援ロボットの妊婦腹部形状対応機構の開発

摘要

近年，勤務環境が過酷などの理由により産科医や産科医療施設数が減少している［1］．また，産科医の地域偏在が生じている［2］．近隣に産科医院が無い問題に対して，岩手県立大船病院の小笠原らは小型軽量のモバイル胎児心拍数検出装置を用いた胎児心拍数伝送システムや胎児超音波画像動画像伝送を用いた遠隔妊婦健診システムの開発を行っている［3］．しかしながら，同システムでは産科医の望みの超音波画像が獲得できるとは限らない．そこで我々は，遠隔からの操作が可能な妊婦超音波検査支援ロボット（Tenang）の開発を行っている［4］．本研究では，妊婦での臨床試験を見据え，現在のTenangの機構において，生じる問題点を解決し，妊娠初期から妊娠後期（妊娠16～35過）の様々な妊婦腹部形状に対応可能なTenangの機構を開発することを目的とする．