3次元枝構造認識に基づく実の個体識別のための実を用いたICPアルゴリズムによる果樹の3次元点群の重ね合せ

摘要

果実は市場で高価格で取引されているが，詳細な生育情報を収集することでさらなる付加価値を提供することができると考えられる(図1)．得られた生育情報の提供は品質の保証に繋がり，果実の中から顧客の要望に合った実を選hで提供をすることも可能となる．また，詳細な生育情報を作業履歴や環境情報と共に記録することで，次の栽培活動にフィードバックすることができ，栽培方法の改善にも貢献する．斎藤らは[1]気温，湿度，日照量，定点カメラによる画像等が取得できるセンサーノードを圃場に配置し，圃場の状態の公開と共有を行うシステム1を構築した．実際に収集した情報に基づき，作業意思決定のサポートや，販売の促進等が行われた事例があることを報告している．圃場で収集したデータを用いて熟練者の暗黙知をデータベース化し，圃場の状態に合わせて適切な作業指示をするシステムの構築の試み[2]等も行われている．