演算増幅器のシミュレーションと実験のギャップに着目した学生実験に関する一検討

摘要

電子回路を学び始めたばかりの学生に対しての演算増幅器の実験は，その「意図」や「ゴール」が明確に描けないため，なかなか難しい。一方，電子回路の基礎を学び終えた専攻科生に関しては，既存の実験•演習を通じて座学で得た知識の定着が進むことが分かった。さらに，analogramを利用することで，座学からシミュレーション，そして，ものづくりへのイメージをスムーズに持つことができ，実際のデバィスとして組み込めるというワクワク感を得ることができることを確認できた。プロトタイピングと実システムでの運用を想定できるanalogramはデジタル回路におけるArduinoやFPGA的な存在であり，教育用途に使うことによって「シミュレーションと実験（実機によるものづくり）のギャップ」を取り去る画期的な取り組みになるのではないかと考える。