フェリーノードを用いた災害時通信システムのエミュレーション評価

摘要

今やインターネットは様々なアクセス網を包含し世界中を結ぶことのできる情報交換・共有システムとして社会・経済のインフラともいえる役割をはたしており，社会はネットワークに依存したものとなっている．それに伴い，従来は想定されていなかったような劣悪な環境下での通信アプリケーションの要求がでてきた．中でも，地震などの災害によって本来の通信インフラ機能や性能が低下，停止した場合の緊急代替情報交換手段を事前に設計し，準備しておくことは地震大国である日本にとって大変重要である．しかし，現在用意されている災害に備えたサービスの多くは，インターネットが機能しているという前提で考えられている．