美術館における「静かさ」のもつ意味と「音のある美術館」の可能性

摘要

一般的に言って、日本の美術館の鑑賞空間は静かである。しかし近年は、サウンドインスタレーション、音を伴う作品の増加などによって、鑑賞空間を取り巻く音環境は変わりつつある。作品を取り巻く環境については美術品の維持管理や鑑賞者の快適性などの観点から光や温熱、空気環境に関する様々な研究がなされている。しかし、音環境については作品の保存などに重大な影響を与えるものではないため、ほとhど考えられていない。