非イメージ形成の視覚に関する基礎的研究その 5 睡眠・覚醒に関わる背側縫線核の応答

摘要

高効率で、光の生理的影響を考慮した照明応用のために、夜間のメラトニン分泌抑制の作用スペクトルに基づいて、概日リズムの分光視感効率が提案されている。また、その概日リズムの分光視感効率によって、一般照明用光源の生物学的効果を評価する方法の規格化が進められている。メラトニンは、脳内の松果体という内分泌腺で合成され、外界が夜間であることを体内の生理機能に表現する伝達因子として働く。その生合成と分泌は暗期に亢進し、明期に抑制される。メラトニン分泌は高照度光で抑制されるが、夜間のメラトニン分泌抑制の作用スペクトルによって、概日リズムに対する昼間の光の効果を説明できるかは不明である。