プレキャスト・コンクリート床版の接合方法とその振動特性に関する研究そのその 1 実大模型と実験の方法

摘要

プレキャスト・コンクリートの床版の一般的な工法には、コンクリートパネルを敷き込み、その上にコンクリートを打設するハーフプレキャスト工法がある。この他にコンクリートパネル相互の鉄筋を溶接し、コンクリートを接合部に充填するフルプレキャスト工法がある。両工法を比較すると、後者の方が工期を短縮できる。既報ではこれらより、さらに施工性の良い無溶接化工法（以下、従来工法とする）を提案した。この工法は、パネル間の接合部において、せh断力は伝達するが、面外方向の力は、伝達しない。このため、ハーフプレキャスト工法よりもたわみやすい傾向がある。そこで、床版の性能を向上させるためにPC鋼棒の圧着力を利用した新たな接合方法（以下、新工法とする）を開発した。