竹材共生サイクルデザインによる放置竹林の再生

摘要

竹は成長が早い優良な資源として、昔から人々の生活に欠かせないものであった。地域住民が竹を利用することで、竹林は自然と手入れされ、美しい竹林は人と共生することで維持されてきた。時代の移り変わりに伴い、竹の資源としての経済価値が見出せなくなり、放置竹林を取り巻く問題が全国各地で起こっている。本研究プロジェクトは、竹林整備で伐採された竹を建材として建築を築くことで、竹の利用目的を見いだすと共に、本来竹林がもつ自然な場の力を最大限に活かした空間づくりを目指すことで、そこを訪れた地域住民の竹林に対する興味・関心を促すことを目的としている。