ETFEフィルムを用いたばねストラット式張力膜構造の応力弛緩に関する研究： (その1)安定ひずみを考慮した応力-ひずみモデルの提案

摘要

ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共合樹脂)フィルムはフッ素系の合成高分子材料であり、耐久性、透光性、軽量性に優れている。近年、高い透明性を持つ空間を創造できることから、建築膜材料としての期待が高まつており、多くの実施例がある(図1)。しかし、低強度、低剛性、大きなクリープの発生等の特性から、その構造形式は空気膜構造がほとhどである。著者らは既往の研究において、ETFEフィルムの構造的弱点を克服可能な構造システムとして、ばねストラット式張力膜構造への適用を提案し、構造システムの有効性と許容応力度の観点からその可能性を把握した。