車線境界線の黄実線から白破線への変更による渋滞対策の効果検証

摘要

本研究では山陽道（上り線）志和IC～広島東IC に位置するボトルネック「志和TN 付近」の渋滞対策として、志和TN の連続約2.2km の区間における車線境界線を黄実線から白破線に変更する渋滞対策を実施し、渋滞対策効果および事故軽減効果を検証した。VTR 調査結果より交通挙動を分析したところ、車線変更の自由度が増したことで、車線利用率や車群形成状況に変化がみられ、地点速度が高くなることを確認した。また、交通挙動が変化したことで、志和TN 付近の交通容量が高くなり、渋滞回数が減少した。これに伴い、上流の交通容量が高い小河原橋付近で渋滞が発生する頻度が高くなった。車線境界線を黄実線から白破線にすることの渋滞軽減効果があることを明らかにした。また、渋滞中と渋滞最後尾の合計の事故件数が減少し、事故軽減効果があることも明らかにした。