血液透析患者のシャント雑音解析に基づくバスキュラーアクセス機能評価法と超音波エコー法との比較検討

摘要

近年、電子聴診器の高機能化と低価格化に伴い、多くの透析施設で透析患者のバスキュラーアクセス（Vascular Access：VA）の日常管理における理学的検査に電子聴診器が使用されている。また、超音波診断装置を活用したVA 機能評価として、血管抵抗指数（resistanceindex：RI）を用いる方法が一般的となりつつある。しかし、VA は極めて高速の血流が血管壁を刺激することでごく短期間に狭窄を繰り返すことがあり、超音波診断装置を利用する場合には狭窄度がかなり進行した時点で初めて血流量が低下するなど、VA 機能の低下の検出に活用するには多くの課題が存在する。