岐阜県内全市町村へのインタビュー調査による放課後子ども教室の実施環境: 岐阜県の地域における子どもの学びの場に関する研究 1

摘要

岐阜県においては、放課後子ども教室を実施している市町村は少ないが、学校外の活動は、多くの市町村で実施されており、地域や異学年との交流や体験活動の機会は設けられている。子どもの数が減少している自治体では、子どもの取り合いなどが発生しており、学校外の活動においても継続に苦慮している。他地域への通勤・通学率が低いところでは、放課後子ども教室の実施率が低い傾向にあるのが特徴である。さらに、８自治体では、従来の社会教育の枠組みから、まちへの愛着を育みまちづくりの人材育成につなげる意欲的な取組みが見られた。このように、岐阜県内においては、地域における子どもの学びの場の形態は地域性や人的要素によって様々であり、放課後子ども教室に現在の活動を合わせる必要はないと考える。さらに、子どもの学びの場の活動のようなまちへの愛着を育み、人口の定着を図るための活動に対して、積極的に支援を行うことが必要である。