色を考慮した明るさ感予測式に関する研究予測式の策定と実空間での適応の検討

摘要

本研究は色を考慮した明るさ感の予測式を選定することを目的として、単色光を用いた実験室実験の再測定から候補をあげ、実空間実験での印象評価のデータを用いて検証した。結果、表現出来る範囲と決定係数から(α,β)＝(1,-0.5)を用いた明るさ感の予測式が実空間において最も当てはまりが良いという結果となった。この要因が色の影響なのか、単色光だけでなく物体色を考慮した実験室実験から検討を行っていきたい。また、(α,β)＝(1,-0.5)の周辺数値も考慮し、さらに精度を高めていく。空間の性質の違いによって適当な予測式が異なることから、さらに実空間での検討が必要であると考えられる。色を考慮した明るさ感の予測式を用いることで、対応しうる空間の幅が広がり、空間での知覚量とのずれを埋めることが可能となる。今後、明るさ感と快適性や作業効率といった心理評価を結びつけていくことで、より人間の感覚に近い照明環境の指針が得られることが期待される。