平板の曲げ形状による曲げモーメント算定方法に関する研究

摘要

著者らは，曲げた平板をボルトでとめることで曲面構造を形成する手法を提案1)している(図1)．この手法では形成時に初期曲げが発生するが，図2 に示すように，お互いの平板が曲げ形状に影響し，曲げの程度が明らかでない．本報では，写真測量によって平板の曲げ形状を把握し，その形状から曲げモーメントを求める方法について検討した．微小な測量誤差であっても曲げモーメントには影響が大きいため，本報では測定点からスプライン補間で曲線を描き，その曲線から曲げモーメントを求める方法を検討している．この方法の精度を確認するため，平板を1 方向に曲げる試験を行い，上記の方法で求めた曲げモーメントと数値解を比較している．また，スプライン補間におけるデータ点の捉え方による差異についても検討した．