公共ファシリティマネジメントに関する調査研究: 千葉県地方自治体に見る傾向と実態

摘要

日本の公共施設では、施設の老朽化や生産年齢人口減少による財源縮小が問題となっている。これらの問題を解決するために地方自治体（以下、自治体と言う）はより効率的な運営方式であるファシリティマネジメント（以下、公共FM と言う）を用いた施設運営を取り入れ始めた。こうした流れを受け平成20 年以降、公共施設の情報を一元化するための公共施設白書等を策定をすることにより、公共FM を始める自治体が増えて来た。本研究では、各自治体が抱える諸問題に対してどのような施設運営を行っているかという実態を明らかにし、今後自治体が公共FM に取り組む上での知見を得ることを目的とする。