コンパクトシティ政策と医療施設の配置の経年変化に関する研究: 富山県及び富山市を対象として

摘要

現在わが国は高齢化に伴い、介護•医療費等の社会保障費の増加という深刻な社会問題に直面している。この問題に対して、近年では1つの解決策として「ケア·コンパクトシティ」という構想が注目され始めており、この構想において人口推移と医療施設の配置は重要な課題である。しかし、それらに関する既往研究は極めて少ない。そこで、本研究は先進的にコンパクトシティ政策が行われてきた富山県及び富山巿を対象として、人口推移と医療施設の配置の経年変化に着目して、今後全国的にコンパクトシティ政策を推進する上での指針を探ることを目的とする。なお、本研究においてコンパクトシティ政策とは内閣府が定める中心市街地活性化計画及び国土交通省が定める立地適正化計画を対象とする。