消費者に好まれる天板の木目柄の調査:投影画像を用いた印象評価のための基礎的検討

摘要

本研究では，木製天板のシミュレーション画像の評価に向け，投影画像を評価する場合と実物天板を評価する場合で評価結果にどのような差が生じるか，またシミュレーション画像を評価する際にはどのような評価方法が適切か検討した．投影画像と実物天板の評価結果の比較については，投影画像と実物天板の評価値の相関係数と，画像の輝度値の標準偏差との関係性から，柄が不均一なほど評価結果に差が生じることが示唆された．これは不均一なほど，総合的な印象，嗜好に関わる用語の評価値の差が大きいためであると考えられた．一方で“シンプルな”，“ランダムな”という用語については，どの試料についても差が小さいことが分かった．