STPケーブルが接続された通信機器におけるコモンモード変換量の評価法

摘要

通信機器におけるディファレンシャルモードとコモンモードの変換を表す指標としてミックスドモードSパラメータや縦方向変換損などがある.しかし，シールド線を有する通信ケーブルが接続される場合，3つのモードに対応した指標が必要となる.本報告では，平衡2線とシールド線からなる通信ケーブルを3導体とシステムグラウンドからなる伝送系と考え，3つのモードを定義した.さらに，このケーブルが接続される通信機器のモード変換を表す指標を定義した.定義した指標の妥当性を検証するために，通信機器と伝送線路を等価回路で表した回路シミュレーションにより，ケーブルに生じるコモンモード電流を計算した.その結果，ほとhどの周波数において提案した指標はケーブルに生じるコモンモード電流の変化と対応した.