Vapor-Liquid-Solid成長法を用いて作製したSmBa_2Cu_3O_yヌ線材のAg添加による液相安定化と超伝導特性

摘要

REBCO膜を超伝導線材に応用するためには、作製速度の高速化が必要とされる。液相を介した成長法であるVLS成長法を用いることによって結晶配向性の良い薄膜を高速で作製することが可能となる。さらなる高速化を目指して、 酸素分圧を上昇させることによって、液相として成膜した Ba_3Cu_7O_(10)の固化が生じる。そこでBa_3Cu_7O_(10)の融点降下をもたらすAgを液相に添加することで安定した液相を介した成長が可能となり、結晶配向性の良い薄膜が作製され、J_c の向上につながった。さらなるJ_cの向上、磁場中特性向上を行うためにAg添加量の増加、VLS-SmBCO膜へのAPC導入を検討していく必要がある。