マイクロキャビティ構造に基づいた熱ふく射スぺクトル準単色化

摘要

本研究では，マイクロキャビティ構造に基づいて準単色化熱ふく射スぺクトルを実現する新規構造の検討を行った。新規構造は従来の開口マイクロキャビティの表面トップに金属薄膜を形成した閉口型キャビティ構造とし，数値計算と実測による検討を行った。数値計算では開口型キャビティ構造に比べて5倍高いQ値25を達成できることが明らかとなった。また，半導体プロセスを用いて閉口型キャビティ構造を実験的に作製した。作製した構造の吸収率の波長ピーク位置は数値計算より得られる波長ピーク位置とよく一致した。よって，本研究において設計した閉口型キャビティ構造によって準単色化熱ふく射スぺクトルが達成できることが実験的にも示唆された。本研究の構造の角度依存性については，研究会にて報告する予定である。