初等中等教育における制御技術とプロダラミング教育

摘要

中学校技術家庭科技術分野（以下，中学校技術科）では，2008年度に公示された現行学習指導要領によって，「情報に関する技術」の分野において「プログラムによる計測と制御」の単元が必修となり，中学生全員に対する計測制御を題材としたプログラミング教育が行われている。さらに，新学習指導要領によって，「ネットワークを用いた双方向コンテンツのプログラミング」が新たな学習内容として加えられることが決まっている。同じく新学習指導要領により,2020年度から小学校においてプログラミング教育が必修化されることが決定している。新学習指導要領では，新しいプログラミングに関する教科が新設されるのではなく，算数や理科などの既存教科内でプログラミングを扱うとされている。特に理科では，6年生の電気の利用の単元で，電気のエネルギーを効率的に利用するための技術としてプログラミングを取り入れることが推奨されている。上記の状況をふまえ，本稿では，小学校と中学校における力リキュラムで導入されつつあるプログラミングと制御技術に関する内容を取り上げ，どのようなことを教えていくべきか考察する。