放課後児童クラブの活動室と静養スペースの音環境:音環境に着目した放課後児童クラブの生活環境に関する研究　その１

摘要

放課後児童クラブは「学童保育」とも称され、小学校の放課後や夏休み等の学校休業日に親が働いている等の理由で留守家庭となっている児童が、家庭に代わって指導員と共に過ごす生活の場である。女性の就業率の向上や核家族の増加等に伴い、放課後児童クラブの必要性が高まる中、2007年（平成19年）には、厚生労働省から「放課後児童クラブのガイドライン」 1)が発表され、「児童のための専用の部屋または間仕切り等で区切られた専用スペースを設け、生活の場としての機能が十分確保されるよう留意すること」「子供が体調が悪い時などに休息できる静養スペースを確保すること」等が示されている。しかし、このガイドラインは望ましい方向を目指す位置づけで、施設に関する詳細な基準ではない。