学童保育施設における平日放課後の集団規模(24〜28人）と使われ方の関係 -農家の納屋を改修した2室3領域型児童クラブハウス「つばめの家」の事例研究-

摘要

児童福祉法制定(1997年)により放課後学童保育が制度化されたが、近年の共働き世帯の増加により需要が高まり~(注1))、2007年には就学全児童を対象とした「放課後子ども教室推進事業」が創設され~(注2))、施設数•登録児童数も増加傾向にある。こうした保育需要増加への対応と施設水準向上を目指し、2014年の児童福祉法改正では学童保育の対象年齢が6年生まで引上げられ、施設定員や1人当り面積もガィドライン推奨値から設置基準として明確化され、施設定員40名以下、1人当り専用区域面積1.65 m~2以上が目指されることとなった。但し、既存施設の新たな設置基準に準拠した運営への迅速な移行は難しく、今後の施設拡充の方向として、小学校の余裕教室等の活用促進に加え、校区内に存在する公共•民間の既存施設の有効活用による保育需要増加への対応が課題といえる~(注3))。