微動測定を通じた韓国伝統木造建物の振動特性に関する研究麗水鎭南館(ヨスジンナムガァン)を対象に

摘要

韓国伝統木造建物に関する水平耐力要素に関する知見は少なく、未だ十分な研究がなされているとは言い難い。近年、韓国においても水平外力に対する構造性能の把握が議論されており、その重要性が認識され始めている。こうした背景の中、非破壊に既存建物の振動特性を把握することができる常時微動測定の応用が期待されている。2005年度から始まった韓国国立文化財研究所の「木造文化財構造性能評価プロジェクト」の一環として、2010年9月28日～ 29日にかけて鎮南館（ジンナムガァン）の常時微動測定を実施した。本研究は、2010年に行った常時微動測定の結果を分析するとともに、過去2004年・2007年に実施された常時微動測定結果との比較を通して、鎮南館（ジンナムガァン）の振動特定の変化を把握することを目的とする。