鋭敏化Alloy 600の磁気抵抗変化

摘要

Alloy600は、経年劣化による疲労や、加熱による温度の影響を受けることで、Grain Boundary近傍で鋭敏 化が起こり、その部分では磁化を生ずる事がわかっている。Grain Boundaryは、合金形成の際に合金比率や、 作製温度過程による影響を受け、その形状はランダムとなる。この形状をコントロールすることが可能とな れば、鋭敏化箇所の磁化を意図的に操作することが可能であり、磁気デバイスへの応用が期待される。本研 究では、Grain Boundaryのコントロールに対する前哨的な研究として、Grain Boundaryでの鋭敏化の影響に 対する評価を行う。Alloy600中の磁気的秩序の観点からの評価を目的として、磁気抵抗効果(MR)、抵抗の温 度依存性の測定を行ったので報告する。