有明海沿岸気象が冬季における佐賀市の湿寒気候に与える影響に関する研究

摘要

佐賀市は九州他県より夏季?冬季の相対湿度が高く、蒸暑?湿寒気候であることが示唆されている。佐賀市は地下水位の高い地盤が形成されていること、クリークが多数存在することなどが高湿環境を作り出す主因と目されているが、佐賀市南部に広がる有明海からの湿風が都市部へ到達することもその原因の一つと考えられる。本研究では、佐賀大学本庄キャンパス理工学部3号館屋上（以下3号館屋上と示す）および有明海沿岸で測定した気象データから佐賀巿都市部の高湿環境の実態を把握し、有明海からの湿つた風が佐賀市都市部の湿度環境へ与える影響を明らかにすることを目的とする。本報では、冬季実測の結果および考察を記す。