廃校舎の利活用促進が住民活動に与える影響に関する研究: 東京都西多摩郡檜原村の学校転用を事例として

摘要

学校の廃校化が進hでいる。全国の公立小中学校は過去10 年間で2000 校以上が廃校となっている。自由学区制度の見直しがされる現在、廃校問題はもはや過疎化の進む地域だけではなく、都市部においても課題のひとつになっており、その利活用に関しては多くの関心が集まっている。しかし過疎化の進む地域では、修繕管理に見合った利用が見込めないとして解体されることが多い。またそれに伴い、学校を媒介とした地域の活動なども解体される傾向にあり、一層維持管理も困難となる。集落外部の利用者の参加も見据えた、新たな住民間の関係づくりの契機となる、校舎転用のしくみが必要である。本研究では、東京都西多摩郡檜原村における昭和末期の学校統廃合とその後の転用を事例として、以下のことを対面ヒアリング、資料分析より明らかにする。