まちなみ景観コントロールの研究:全国チェーン店等の屋外広告物を対象として

摘要

2004 年に景観法が制定され、建築物などの他に自然や屋外広告物も良好な景観形成に関わるものであるという考えのもと、屋外広告物の表示などの制限に関する事項が景観計画で定められるようになった。また、全国チェーン店の屋外広告物への課題が顕在化し始めた。全国一律の屋外広告物およびファサードにより、日本中が似かよった景観になり、地域ごとの独自性が失われつつある。本研究では、京都市を中心とした景観規制･誘導を積極的に行っている地域において実地調査を行い、現状を把握し、そこから企業の景観配慮の実態や傾向、景観配慮事例に対する利用者の評価を探り、先進的な景観配慮事例について成立要因を考察し、今後の景観まちづくりの方向性を検討することを目的としている。