アユ産卵場の保全と創出を目指した河道掘削断面の選択手法の提案

摘要

魚類の生息環境評価法の例としてIFIMが挙げられ，その1つのモジュールであるPHABSIMが近年注目を浴びている.PHABSIMは1978年に米国で公開され,我が国には1990年半ば頃に中村によって紹介された. 金•玉井は矢作川支流の乙川にする数魚種の生息調査を行うと共に，流速，水深，底質，水温およびカバーの状態を計測した.生息調査結果とPHABSIMによる予測値を比較し，PHABSIMの有用性を確認した.同様に現地調査に基づきPHABSIMの有用性を示した研究として，山口市の古甲川に生息するオイカワを対象とした川本らの研究，多摩川に生息する数魚種を対象とした知花らの研究，鳥取県の千代川に生息する32魚種を対象とした須藤らの研究などが挙げられる.