地域材振興のために自治体が行う公共施設等への助成事業について

摘要

日本は国土面積の約7割を森林が占める木材資源に恵まれた国であるにもかかわらず、日本の用材自給率は約2割であり、消費の多くを外材に頼っている状況である。しかし、近年では外材輸入のリスクが高まっており、外材主産地も著しく日本市場への関心を低下させている現実にともなって、国産材に対する期待感が高まっている。近年、国や自治体は、国産材の中でも地域で取れた木材である「地域材」の利用促進に目を向け始め、地域材の需要拡大を目指した施策への取り組みが全国で広まつている。地域材振興を目的とした自治体の実施する助成事業は、木造住宅への助成、PR活動の支援、運搬経費の補助等、事業の種類は多岐にわたる。