岩手県における地方集落のこれからに関するー考察

摘要

今日、地方における集落の存在危機が取り上げられている。限界集落などの言葉にもその厳しい状況が見て取れる。今後予想される人口縮減、都心への居住促進などのもと一部の小集落が無くなることはやむを得ない面があるかも知れない。しかし経済性効率性のみを優位にした社会システムの限界を理由に、地方集落の存在と共に、そこに育まれてきた経験や意味までもが消滅することには強い危惧がある。各集落で培われた生活や産業、自然や地域との関わり方、あるいは生活観•人生観には、現代社会が学ぶべき多くの点があろう。