再生集合住宅居住者の住環境に対する満足度の傾向 求道学舍リノベーシヨンにおける居住者アンケートの分析 その2

摘要

以上より、1)歴史的建築物の再生利用においては、保存と性能の確保の両立という点でのジレンマが生じるが、今回の改修ではある程度の満足度が得られている。2)住宅周辺の環境に関しては概ね高い満足度であり、住宅及び周辺環境に対する総合的な満足度も高い。また居住者間の交流が多いことが満足度に影響している可能性も指摘できる。3)一般に住居を選択する際に優先すると考えられる項目よりも、求道学舎特有の空間的性質や敷地の状況が入居の大きな理由となっている。4)居住者の定住意向が高い、ということが分かった。