公営住宅ストックの住戸改善に関する研究　その3: 住戸改善前後の高齢者の住まい方比較(2)

摘要

(1)住戸改善効果住戸改善により住まい方が改善された世帯とそうでない世帯をまとめる。[改善された世帯：世帯4、19、21]夫婦世帯②グループ、単身世帯③グループ[変化が無かった世帯：世帯26、27、28]単身世帯④グループ(2)住戸改善の課題住戸改善改修工事により2K時の住まい方の矛盾が解消された世帯は、高齢者向け住戸改善にも関わらず、比較的若い3世帯のみであった。現時点の調査実施数から分析し、原因として挙げられることは、高齢すぎると生活の変化に対応しきれないということである。今までずつと畳でユカ座の生活をしてきた高齢者がフローリングにテーブルを置きィス座の生活に切り替えることは生活習慣を変えることであり難しい。また、本団地には毎日自炊をする後期高齢者はおらず、必要以上に広いキッチンは、今まで手の届く範囲で全ての生活を行っていた高齢者にとって逆に使い勝手が悪い空間となってしまう。