杉並区内JR 中央線沿線における駅前商業地域の変容に関する研究:住宅地を中心とする周辺地域の発展に着目して

摘要

古くから交通の便が良かったために人口密度に恵まれ 高い購買需要が維持されていることに加え、良好な住環 境を求めて古くから文化人が多く居住してきたため様々 な文化が根付きやすい地域であることで、地域の需要に 応えることができる商店街であるとともに様々なサブカ ルチャーを嗜む独身の若者に好まれる商店街でもあるこ とができたため、今日まで賑わいが維持されてきたこと が明らかになった。また、街路構成の違いなどの影響で 住宅地が異なる発展の仕方をしたために、駅ごとに異な る業態の店舗が異なる特徴の分布で集積し沿線を通じて 多様な形態を持つ商店街がそれぞれ発展してきたことが 明らかになった。今後も活気を維持していくためには、 減少傾向にある独身の若者に対して増加傾向にある子連 れのファミリー層の需要に応えられる商店街に変わって いくことが必要であると考えられる。