相撲建築の空間構成に関する考察 相撲空間の歴史考察と青森西津軽における相撲建築の現状　その１

摘要

相撲は『日本書紀』（720）に記載があったように，太古 から日本の各地で祭事の一環として行われてきた．また現 在，大相撲は日本を代表する娯楽として海外からも認知さ れる存在となった．しかしこの相撲に関する学術研究は， 宗教学や民俗学の観点で考察されたものが多く，建築史? 意匠の分野においては稀で，その論文は一世紀前に遡る1)． よって相撲空間を現代的視点で都市?建築的に考察するこ とは重要と言える．そこで本稿では相撲の起源に遡り歴史 をたどることで，その空間的な展開を整理し考察すること を目的としている．