Yves Brunier によるランドスケープの建築的解釈とその有効性に関する研究

摘要

ブリュニエが意図する空間の設計において以下の視点 を用いていたことが明らかになった。 ⅰ )：対象敷地全体を建築的にプランニングし、建築と建 築の間に等価におかれる部屋のような空間として捉える こと ⅱ )：植物を建築要素とみなしながら、時間の経過によっ て起きる現象を想定した明確なプログラムを設定するこ と 　ブリュニエは、これらの視点を用いながら、都市の中の 空間として、自然体験ではなく極めてシナリオ的な空間体 験をつくり出そうとしていたと考えられる。ブリュニエ は、ランドスケープを建築としてみなし、建築の一部のよ うに植物を扱うことで、建築的空間自体が時間経過のなか で変化し、更新されるように捉えられていくことを意図し ていたことが明らかになった。