子育て支援住宅にみる脱nLDKの住まい方の可能性

摘要

nLDK型の住戸プランでは、「プライバシー重視による個室の閉鎖化や拠点化」「ライフスタイルや家族構成の変化に対応できない」などの問題が指摘されている。これに対して、少子化を背景に供給されている子育てに配慮された住宅（以下,子育て支援住宅）では、家族相互の関係を積極的に生み出そうとする試みや、ライフスタイルにあわせる可変型のプラン等が提案されており、nLDK型の課題を乗り越える可能性を有する。　本研究では、子育て支援住宅を対象にnLDK型とは異なる住まい方や親子の新しい関係の可能性について検討する。　そのために子育てにやさしい住まいと環境※１に認定されている大阪府の住宅街から平面計画に特徴のある戸建住宅地の2地区を対象に、住まい方に関するアンケート調査を行った。(回収率:50％)また、了承を得た5世帯を対象に戸別訪問によるヒアリング及び住まい方調査を行った。