北九州市の環境配慮型集合住宅における住まい方マニュアルの提案その１ 生活スケジュールを仮定した住まい手の省エネ行為による効果推計

摘要

近年、地球温暖化防止が世界的にも強く認識されるようになり、我が国でも省エネ性能の高い建物の普及が進められているが、その際、複雑な環境制御手法や住宅設備等が導入される場合が多く、住まい手による建物性能の把握や適切な住まい方の実践がなければ設計段階で想定された省エネ効果を発揮するのは難しい。このため、住まい手への適切な住まい方等の情報提供やアフターフォローが重要であると考えられる。情報提供手法の1つとして住まい方マニュアル（住まいの取り扱い説明書）が考えられるが、現状では建物個々の仕様を考慮したマニュアルの普及は進hでいない。そこで、本研究では北九州市の環境配慮型集合住宅における住まい手の省エネ行為支援ツールとして「住まい方マニュアル」を作成?提案し、その効果を実証することを目的とする。住まい方マニュアルの作成及び推計フローを図１に示す。本報では、マニュアルの主要なコンテンツである、建物（ハード）及び住まい手の省エネ行為（ソフト）の省エネ効果の推計方法?効果を中心に示す。