プラハにおける若者にとっての大切な場所の変遷と時代背景に関する研究

摘要

第二次世界大戦の戦火を免れ、中世の街並みが残るプラハの街は様々な建築様式の宝庫であり、歴史地区は世界遺産にも登録され、世界中から観光客が訪れる街である。しかしその急速な観光地化の流れや、1989年のビロード革命によって、共産時代が終り民主化へと社会情勢が移り変わり、また2004年にはEUへ加盟するなど、ここ20年で様々な変化を遂げてきた街である。特に、プラハの街が現在抱える問題点として、「急速な観光地化」の問題があり、図が示すように約10年前と比較して、プラハを訪れる外国人観光客の数は倍増している。（図１参照）またプラハ市の収入の観光業が占める割合は1/3を占め、それに伴い物価や地価の上昇の影響で中心部の住民にとっては住みにくい環境となり、1990年以降中心部から１/５の住民が郊外へと流出している。