旧基準で建てられた木造住宅の倒壊に対する安全限界の研究（その17 試験体および仮動的実験の概要）

摘要

これまでに同名論文で、地震によって損傷を受けた木造住宅の解体あるいは改修工事中の労働災害防止のための研究を実施してきた。その概要は、①最大耐力を経験した木造建築物は、余震を受けることによって、損傷が進行し、倒壊する危険性が増すこと。②外壁がモルタル仕上げの木造建築物において、外壁の損傷状況にから、最大耐力を経験しているか否かの推定ができること。③建物外部から仮筋かいを設置することによって、余震による倒壊危険性を低減できること。④建物内部で枠組み足場を組み立て、支保工代わりに利用することによって、余震による倒壊危険性を低減できること。である。